コレがオレのデジタルワールド!!長いよ略してコレオレッ!!
エクストラステージ2
LEVEL-666 SYSTEM:
SEVEN CARDINAL SINS
ココはデジタルワールドのとある町、そこでは今巨大な悪いデジモンが暴れまわっていた!!
悪いデジモンは街をドンドン破壊し、町に住むデジモンを困らせている。そして今、悪いデジモンの目に可愛らしい成長期のデジモンが目に映った。悪いデジモンはニヤリと笑うと、その悪意に満ちた手を成長期デジモンへと伸ばす、握りつぶそうと思えば簡単に潰せるだろう。成長期デジモンが悪いデジモンに捕まれそうになった時だ。
「そこまでだ!!これ以上街を破壊することはこの私が許さん!!」
声と共に2つの光の弾が飛んで来た、それは悪いデジモンの近くで炸裂すると、悪いデジモン以上に街を破壊した。幸い、悪いデジモンの影にいたからか、成長期デジモンは爆風に煽られるだけで済んだ。
「!!!???」
悪いデジモンは驚いて声のする方を向いた。そこには1人のデジモンが浮いていた。白と黒のツートンカラーが綺麗だ。さらに今度は別の方向からやかましい音が聞えて来た。
ブォォォンブオォォォオオン
「こ…この俺も忘れてもらっては困るなぁ!!」
やかましい音の正体はバイクの音だった、排気ガスはみるみる空気を汚す。ある意味街を破壊するよりたちが悪い。バイクの持ち主はバイクを止めると少し恥ずかしそうに言った。悪いデジモンは2人の登場に困惑気味だ、さらにいつの間にか成長期デジモンもどこかへ逃げてしまった。
「オーホッホッホッホッホ!!このワタクシが来たからには、もう悪さはさせませんよ!!」
空から雲を割って降り立つのは冥府の黒衣を纏う妖姫。悪いデジモンはソイツと目を合わせると直ぐに解った。
コイツが一番危ない、と。
だが悪いデジモンも悪いデジモン、何故こんな街を破壊なんて事をしているのか知らないが訳の解らない3人組の登場で止めるなんてバカバカしい。今は破壊の限りを尽くしたい。
「あぁ、無視したな!!我らが誰か知らんのか、この無礼者!!」
白黒のデジモンが叫ぶと集合、と合図する。それを見たバイクと妖姫のデジモンはため息をついた。
「やるのか…。」
「やらなければいけない時もあります。」
「行くぞ、とぉっ!!」
仕方なさそうにバイクのデジモンが腰から拳銃を抜き取り数発悪いデジモンの前に立つビルへ撃ち込む。ビルは悪いデジモンの前に倒れ、足止めの役目を果たした。念のために言って置くが街を壊したくて壊したのではない。悪いデジモンはコイツも街を破壊しに来たのかとか思っていそうだが断じて違う。
それから3人は倒れたビルの上に立ち、悪いデジモンの注目を集めた。
「CODE:PRIDE!!」
バッ、ザッ、ジャジャ、キピーン!!
「ヘルオレンジ!!」
ヘルオレンジと名乗るデジモンがポーズをとると、隣のバイクのデジモンがはぁとため息をつく。
「CODE:GLUTTONY」
シュッ、バッ、ヒュッ、シャキーン!!
「ヘルイエロウィッシュグリーン。」
名前が長い。バイクのデジモンはヘルイエロウィッシュグリーンと名乗り、次に妖姫が続く。
「CODE:LUST!!」
ヒュン、ヒュン、ブワッ、キュピーン!!
「ヘルグリーン!!」
「「「ヘルレンジャー参上!!」
どどどぉぉぉーーーーん!!
それぞれがポーズを決め、一緒に叫ぶとお決まりの様に爆発が起き、3色の煙が漂う。
それからヘルイエロウィッシュグリーンにはさっきからやる気が無い。ついでに言えば少し恥ずかしがっている様にも見える。ちなみにイエロウィッシュグリーンは英語でyellowish greenと書き、黄緑と言う意味である。
悪いデジモンは3人が何者かが解った途端態度を変えた。焦りだ、焦りが感じられる。
「貴様らがあのヘルレンジャーだったのかぁ!!」
悪いデジモンが叫ぶ、するとヘルオレンジも叫んだ。
「これ以上キサマの思い通りにはさせない!!」
2人の間に火花が飛び散る、ヘルイエロウィッシュグリーンとヘルグリーン、特にヘルイエロウィッシュグリーンは呆れた表情で見ている。
「貴様らは見つけ次第殺せとボスからの命令があるのだ、死ねぇ、ヘルレンジャー!!」
ぐわぁっと悪いデジモンの手が3人まとめて叩き潰そうとする。ヘルオレンジとヘルイエロウィッシュグリーンは横に飛び簡単に回避する、しかし飛び遅れたヘルグリーンは悪いデジモンの手に押しつぶされてしまった、はずだった。
「あら、危ないですわ。」
ヘルグリーンよりも何倍も大きな手を、ヘルグリーンは片手で受け止めていたのだ。あまりの意外な状況に悪いデジモンは驚きが隠せなかった。
「運の悪い奴だ、リリ…ヘルグリーンは七だ。いや、ヘルレンジャーの中で一番の怪力の持ち主。格闘戦で勝てる相手ではない。」
ヘルイエロウィッシュグリーンが悪いデジモンに向って言う。しかしヘルオレンジの態度は全く逆だった。
「おのれぇ!!よくもヘルグリーンを!!許さんぞ!!」
全く無傷なヘルグリーンを心配しているのかしていないのか、とりあえずヘルオレンジは叫んだ。それからヘルオレンジは悪いデジモンの手首を狙って踵落としを食らわした。
「ギャァァアア!!」
あまりの痛さに悪いデジモンは手を引っ込めた、手首がぶらぶらありえない方向に揺れたりもしてる。そんな衝撃を受けた手を受けたヘルグリーンは無事なのだろうか?
「全く、ワタクシにはそんな物、踵落としとは呼べませんわ。」
無傷でした。
「許さんぞー!!絶対にぶっ殺してやる!!」
おっと出た、悪いデジモンは元々大きかったのにさらに大きくなったのだ。それを見たヘルオレンジはノリノリの気分で言った。
「うわぁ、巨大化だと!!コレはピンチだぁ!!」
するとヘルレンジャーの腕に付いていた時計、ヘルウォッチから年寄りの声がして来た。
ヘルウォッチとは、ヘルレンジャー専用のアイテムで、コレを持っていると何処へいても連絡が取り合えるのだ!!
『今からそっちに援護に行くぞい。』
「この声はヘルパープル、ありがとう!!」
ヘルオレンジはヘルパープルにお礼を言うと、丁度地面が音を立てて割れ始めた。
「グアァアガァァガガアァ!!(CODE:ENVY ヘルライトブルー!)」
「CODE:WRATH ヘルイエロー!!」
「ZZZzzzZZZzzz…。(CODE:SLOTH ヘルブルー)」
割れた地面から現れたのはヘルライトブルーと名乗る(?)ワニの様な超巨大なデジモンと、そのヘルライトブルーの後ろ足のあたりの胴にしがみ付いているヘルイエローと名乗る悪魔そのものの姿をしたデジモン。そしてヘルライトブルーの鼻先で寝ている熊の様なヘルブルーだった。この3体はヘルオレンジ、ヘルイエロウィッシュグリーン、ヘルグリーンよりも遥かに大きなデジモンだった。
「助けに来てやったぞい。」
何処からか声が聞える、声の主はさっきヘルウォッチで会話していたヘルパープルだと解るのだが居場所が解らない。するとヘルライトブルーが大きな口を開いた。
「CODE:GREED!!」
ブン、ブン、ブン!!
「ヘルパープル!!」
ヘルライトブルーの口の中でポーズをとるペルパープル。ヘルライトブルーは口を開けっ放しにするのに疲れて来たのかはぁはぁ吐息が漏れ出す。
「ヘルオレンジよ、巨大化した敵と戦うにはコチラも!?」
ヘルパープルは『コチラも』の所でついつい力が入ってしまい、持っていた杖をヘルライトブルーの舌にぐいぃとねじ込んでしまった。ばくん。急にヘルパープルの視界が真っ暗になった。
「こらー!!ヘルライトブルー!!口を開けんかぁ!!」
「ぐぐううぅ。(痛い。)」
悪いデジモンはさらに4体の敵の追加に巨大化によって得た勝率も無くなっていた。もし追加されたデジモンが最初の3体と同じ大きさなら話は別だったかもしれないが。
「7体そろったんだ、さっさと終わらせようぜ…。」
やる気の無いヘルイエロウィッシュグリーンがやる気満々なヘルオレンジに言った。
「おう、そうだな。これ以上街を破壊させるわけには行かない。一刻も早くこの悪を滅さなければ!!」
なんだか無視されていた気がした悪いデジモンもやっと自分の方を向いてくれた気がして少し嬉しい気分になる。
「SEVENを発動するんじゃな!?」
ヘルライトブルーの口の中からヘルパープルの声が聞こえる、まだ中に入っている様だ。
「SEVEN…ヤルゾ。」
ヘルイエローが初めて口を開く、ちなみにヘルブルーはずっと寝ている。
それからSEVENの事だが、コレは滅多にそろう事の無いヘルレンジャーの7人が全員そろった時に発動する事が出来る、1人でも欠けていたら使う事が出来ない、究極の必殺技なのだ!!
「いくぞ!!」
ヘルオレンジが「(好きな言葉を入れて下さい)」と叫びエネルギーをチャージし始める。
「ふんっ…。」
「行きますわよ!!」
「キエエェエエ!!」
「グオォォォ!!」
「ぐぅぅぅううう!!」
「ZZzzzzz…。」
ちなみにヘルパープルはヘルライトブルーの口の中で叫んでいる。
するとヘルレンジャー達の体は次第に光に包まれて玉状になった。
大きな玉に小さな玉、それそれが空中に浮かび上がると物凄い勢いでぶつかり合い始め、やがて1つになっていった。その姿はデジタマにも似ている。
「生まれる…。」
パカ、そんなものじゃなかった。
1つになった玉は大爆発を起こした。ビッグバン、凄まじい爆風は巨大な悪いデジモンを数10メートルふっ飛ばし、町は完全に姿を消していた。一応言っておくが町のデジモンは避難しているはず、はず。
「「「「「「「究極融合(アルティメットジョグレス)!!ヘルレンジャーサタン!!」」」」」」」
爆発の中心部から声がする、そこにはヘルライトブルー並、いや、それ以上の、巨大な暗黒龍:ヘルレンジャーサタンが姿を現した。
「グオォォォォォォォォオオッ!!!!」
ヘルレンジャーサタンとは。
ヘルレンジャー達の大量のエネルギーを1つ凝縮、超常的な力を発揮し、七つの大罪の冠から滅びの光を放つ、終焉の暗黒魔龍なのだ!!
「ワザワザ1対1に持ち込むとは、ヘルレンジャーも馬鹿だなぁ!!ギャハハハッ!!」
自分の目の前にいるデジモンがどれだけ恐ろしいデジモンなのか知らないのだろうか、とにかく悪いデジモンはヘルレンジャーサタンに向って笑った。馬鹿な奴だ。
「グウゥゥゥ……。」
悪いデジモンの言葉を理解出来たのかどうかは別としてヘルレンジャーサタンが唸た、馬鹿にされた事ぐらいは理解して欲しい。次の瞬間、ヘルレンジャーサタンの口から流れる様に炎が飛び出し、悪いデジモンを一瞬にして飲み込んだ、パーガトリアルフレイムである。
「グギャアァア!!」
悪いデジモンは這う様にして炎の並から脱出する、しかし脱出に時間がかかったのか、足は完全に焼け、その辺と同じ灰になっていた。
炎が消えて無くなった代わりに現れたのは炎が流れた黒い焼け『融けた』道だった。ココでやっと悪いデジモンは目の前にいるデジモンがどれだけ恐ろしい存在か、身を持って知ったのだ。
急に立ち込めて来る恐怖、それを見て笑う(様な顔に見えた)ヘルレンジャーサタン、逃げる手段は普通なら足を使って走る、なのだがそれはもう一生出来ない体になってしまった。
正に絶体絶命である。
悪いデジモンは足の感覚が無くなったと言う事に慣れた頃、ヘルレンジャーサタンが何枚もある翼をいっぱいに広げ始めた。翼の端から端までの長さはヘルライトブルー並の長さになり、広げられた翼は完全に太陽を覆い、悪いデジモンは影に包まれた。
「おのれヘルレンジャー!!だが1人では死なんぞぉ!!」
恐怖を通り越し、ついに気が狂ったのか。それとももう勝ち目は無いと言う事を(最初から無いのだが)悟ったのかゾンビの様に手だけで素早いほふく前進をする悪いデジモン。目的は自爆だ。
いくら素早くても距離があった、パーガトリアルフレイムでかなり流されていたのだ。それをほふく前進で進む悪いデジモン、恐らく放置しておけばダメージで勝手に死ぬだろう。だがヘルレンジャーサタンはどうせ死ぬなら早い方が良い、と言う良心かどうなのか、さらに攻撃を加え様としていた。
「行くぞ!!ヘルレンジャーサタンの最終奥義!!」
「「「「「「おうっ!!」」」」」」
突然ヘルレンジャーサタンの抱える黒い暗黒球体【ゲヘナ】からヘルオレンジの声がする。他の残りの声も聞こえた。もしかしてそこが操縦席なのだろうか?
「グォォォォォォォォオオオ!!!!」
ヘルレンジャーの咆哮、続いて周りに浮かび上がる七つの紋章。
「「「「「「「ディバインアトーンメント!!」」」」」」」
ゲヘナから聞える声に合わせて紋章が光り輝く、その光は一瞬にして辺りを飲み込み、大爆発が起きた。その爆発の衝撃で意識を失ってしまった、いや、死んでしまった悪いデジモンの体はばらばらになりながら宙を舞った。
しかしディバインアトーンメントは大爆発だけに収まらず、爆炎の中から7つの光がばらばらで今にも消えかけている悪いデジモンに目掛けて飛んで行く。7つの光が悪いデジモンに全て集まった時、今度はそこを中心として大爆発が起きた。
煙が全て消えた時、ちょっと前まで町だった所には2つのクレーターが出来ていた。そして、ヘルレンジャー達の姿は、いつの間にか消えていた。
こうして悪いデジモンはまた1人消えた、つまり平和に一歩近づいたのだ、しかし平和へのゴールはまだまだ遠い、ヘルレンジャーの戦いは始まったばかりなのだ。
頑張れヘルレンジャー!!負けるなヘルレンジャー!!
第2巻へ続く
「待てよ、何だよこのエンディング!!」
「凄いでしょ、ヘルレンジャー。今貸したのは小説だけど、マンガとか、アニメ、実写、今度は映画かもあるらしいよ。あ、まだ後書きじゃないからね。」
オレはタクトから借りた小説を読み終えて叫んだ。タイトルは『魔王戦隊ヘルレンジャー』、特にマンガとアニメは成長期世代のデジモンにかなりの人気があるらしく、オファニモンもヘルオレンジのファンらしい。
どうして人気なのか解らない。
「つーかコレを映画化ってどうなの?実際に魔王が来んの!?」
「ん〜、らしいね。」
「マジッすか!!??」
七大魔王って何やってるんですか?
続け!?
WARNING!!
この小説は七大魔王が暴れてます。七大魔王が苦手、もしくは侮辱されていると不快感を感じる場合、読むのは控えて下さい。危険です。
同じくD輔のテンションも危険です。
なお、今更な位置にある注意文が意味する事は、全く注意する気がない、と言う事ですので、ご注意ください。
後書き
コレオレッ!!第2話到来、いえぇ〜い!!
あぁ…前からやりたかったんですよ、こんな話。
デジモンフロンティアが戦隊物だ、と言う事を良く聞くんですが、んまぁ言われてみればそうかなぁって感じです。
が、誰も七大魔王が戦隊物なんて思わないですよね?
初期設定はルーチェをリーダにして、ベルゼブ、リリス、デーモン、ベルフェの5人で戦う。
バルバは指令みたいな、妙に偉い位置でリヴァイアは移動戦艦のような感じで考えていたんですが
書いているうちに何が何だかって感じですいません…。
リヴァイアにベルフェとデーモンを乗せたのはシルエットだけ戦艦を意識しました、まぁ難しいですな…小説は。
何でカタコトな奴がいたのかは知りません。
個々の特徴が上手く生かせてません…結局リリスの設定もあまり役に立たない。(リリスはいつか本編で登場させたいです。)
あれですよ、巨大ロボ前の必殺技が無い。
ちなみにサブタイトル
第1巻:出撃だ、ヘルレンジャー!!
第2巻:突撃だ、ヘルレンジャー!!
第3巻:ヘルレンジャー危機一髪!!
第4巻:さらば、ヘルレンジャー!!
の4部構成、無駄な設定ですね。あと短い。
劇場版の魔王戦隊ヘルレンジャー
〜門が開く時〜
は近日公開…出来たらイイナ。
SEVEN CARDINAL SINSは七つの大罪って意味のはず。
あぁ、最後の方には主人公らしき2人が出てきましたが、まぁ宣伝ですね、小説とか実写、映画の。
う〜ん、上手く終わらせる事が出来なかったですね。と言うか話の内容も上手く行きませんでしたね。
もし誰かがヘルレンジャーを漫画、小説、フラッシュやらその他諸々で制作したい、と思う方がいたら
オレには構わず作ってくれて結構です。