コレがオレのデジタルワールド!!

ステージ9:オレをファイル島に連れてって!!その1?


朝、まぶしい日ざしを顔に受け、オレは目を覚ました、ベッドから降りて窓から空を見上げる、空が青くて良い天気だ、布団を干すには丁度良い、散歩も気持ちいだろう、その光を受けながら空にはメガドラモンが優雅に飛んでいる、たまに出てくるメガドラモンの影がオレを覆う、その影が消える度に新しい光が差し込みオレは目を細める

「あぁ…眩し」

窓につけられたカーテンを閉める、カーテンで出来た影が一緒にベッドで寝てたタクトを覆った、オレが横で起きても全然気付いてない様子

「ん…ん〜」

日を背にし布団に潜り込むタクト、ため息が出るオレ、布団を剥いでやろうと思った時、ドアが開いた

「おはようございまーす、皆さん起きてくださぁい」

ウォーグレイモンだ、畜生、もう少し寝てたらウォーグレイモに起こされてたのに、ウォーグレイモンの声を聞いて布団がもぞもぞと動いた、中から、もうちょっと〜、と聞こえる

「ゴメンなウォーグレイモン…アイツなかなか起きないんだよ…」

何故かオレが謝ってしまう、するとウォーグレイモンは構わないと言う

「アスカが起きたらそれで良いですよ、今日は忙しいですからね、ムゲンドラモンと一緒にファイル島に行く事になりました、出発はもう直ぐです、顔洗ったら行きますよ」

「な、突然だな…昨日言ってくれたら良かったのに、今日決ったの?まぁファイル島ね、ん…ファイル島!?」

「ファイル島!?うわぁっ」

ファイル島の言葉に目を覚ましたタクトがベッドから飛び起きて落ちた、オレは聞き間違いが無かったかウォーグレイモンに聞き直す、えぇそうですよ、と答えるウォーグレイモン、やっぱり間違いなかった、今日の行き先はファイル島

「これから行きます、さ、急いで」

かなり急いでいる様でオレを洗面所に押し込む、ちょっと気になってタクトの方を見たら物凄く羨ましそうに見ていた、ホラ急いでとさらにせかすウォーグレイモン、そんなに急ぐならもっと早く起こしてくれてもよかったのに、顔を洗っている間ウォーグレイモンが詳細を話す

「これから直ぐにディメンション前に集合、集まり次第ディメンションを起動させ、ファイル島に行きます、まず始まりの町にいるロゼモンと合流、その後アスカにはグリーンジムに通ってもらいます、1日目はそれで終わり、次の日はデジタマの調査だと思います、アスカには闘技場へ参加してもらいます、グレードSで、もう登録済みです、今朝ファイル島に行く事が決定したんでまだエントリーできるかどうか解らなかったんですが、まだ何枠か空いてて困ってた様です、良かったですねアスカ、ちなみに闘技場参加デジモンは闇貴族の館からヴァンデモン、スカルグレイモン、ビートランドからヘラクルカブテリモン、ムゲンマウンテンからはメガドラモン、デジタマモン、と強豪ばかりの様です、2日目はそれで終了、3日目は早朝に帰還します、楽しみですね、アスカ」

何が楽しみなのか知らないが大変な事になっていたのは解った、勝手にオレがファイル島で行われている闘技場の試合にエントリーさせられていた、しかも一番難しいグレードS、グリーンジムに1日行ってグレードSに出場は無謀だ、にしても出場のメンツは初代デジワーでそろってる、懐かしい気がするがどいつも強敵ばっかりじゃないか、ちょっぴりデジワーXばっかりだった自分を後悔した

「いいなぁ、ファイル島に行けて、ボクも行きたかったよ」

タクトが羨ましそうに言う、譲ってやってもいい気がしたがココはやっぱり譲れない、ファイル島に行くんだからな!!

「あぁ…楽しい2泊3日だぜ…」

自己暗示じゃぁ無いぞ!!

「さ、行きますよ」

行ってきます、行ってらっしゃいを済ませたオレとウォーグレイモンはディメンションの前にいる、既にディメンションは起動していて、ムゲンドラモンは中に入っている、急いで中に入ろうとするとオファニモンがオレだけを呼び止めた、嫌な予感がする

「今回は特別にアスカ君とウォーグレイモンをファイル島に送る事になったの、目的は貴方を鍛えるためなの、だからしっかり鍛えてらっしゃいね、そうねぇ…優勝できなかったら私の新薬飲んでもらいましょうか…ホホホホホホホッ!!」

「いや…ちょっとそれは…」

丁重に断りオレはゲートに入る、ムゲンドラモンが準備が出来たと手を上げる、オレも一緒に手を上げてみたら何故かウォーグレイモンまで上げていた

「まぁ、仲がよろしい事」

光で前が見えなくなって行く時、オレは小さくムゲンドラモンに聞いてみた

「タネモンって厳しい?」

ちょっとだけムゲンドラモンの顔が歪んだように見えた

「到着を確認、ポイントにズレは無い、流石ファイル島のゲートだな…ロゼモンが管理しているだけはある」

「ココがファイル島かぁ…森が広がってるって事は、まよわずの森か?あぁっ!!もしかしてあれがムゲンマウンテン!?でっけぇ〜!!って事は始まりの町はあっちだな!!」

到着早々ムゲンドラモンがブツブツ独り言を言い出す、そしてオレははしゃぐ、気にはなっていたがロゼモンって事はやっぱカードバトルだよな、でも闘技場ってのは初代デジワー、両方から来ているのか、お得感が出てくるが今回の場合は闘技場が余計だ

「当たり前ですムゲンドラモン、このロゼモンが作ったゲートですから、狂う筈が有りません」

いつの間にか現れたのは薔薇の女王様ロゼモン、オレが聞いた話だとロゼモンは始まりの町にいる事になってたんだが、わざわざ迎えに来たのだろうか、それにしてもこのロゼモン、何か違和感がある

「その子が人間ね、ふ〜ん…」

両手でオレの顔をガシッと掴んで覗き込んでくる、近いよロゼモン

「えっと…アスカです…よろしく」

「なるほどね…話はオファニモンから聞いてます、ま、ココで話を気はありません、始まりの町に戻りましょう」

物を捨てるような感覚でオレの顔から手を離すロゼモン、それから1人すたすた歩き始める、仕方ないような感じでオレ達3人はついて行く、それから直ぐに始まりの町についた、感想は初代デジワーその物だった、町に着いてもロゼモンはすたすた歩く、町の感想はあれだ、初代デジワーにそっくり、同じと言っていいだろう、入ってきたのは南側から、右手にオレが明日戦う闘技場、左には病院、さらに進んでショップ、レストランが目に入る

「あ、そうです、忘れる所でした」

ロゼモンがもう少しでジジモンの家って所で方向を西に変えた、その方向はもしや

「グリーンジム・ハイパーに行きましょう、是非貴方達にも見て欲しいの」

「ロゼモン、我々はトレーニングを受けに来た訳じゃない、付き合ってられん」

「また…改造したんですか…」

「ちょ、ハイパーって何だよ、ハイパーってさ!!」

着いて来なさいと背中で語るロゼモン、仕方なく着いて行くオレ達、オレの答えは行けば解った

「まずは…こちらギアサバンナと共同開発に成功した【打ち込みハイパー】、ただのサンドバッグだと思わない様に、そしてこちらがビートランドと共同開発の【ハンマーグローブ】です」

ありえない、あのサンドバッグ、見た目はサンドバッグだが中身は砂じゃない、所々何かが飛び出している、ハンマーグローブは何かを作る機械のように見える、上から勢いよく振り下ろされるハンマーと同時に前左右から伸びてくるグローブ、解った、圧縮機だ

「同じくビートランド共同開発の【高速ランニングベルト】、そしてあちらがアイスサンクチュアリと共同開発したその名も【氷山動かし】に【雪解け水の滝修行】」

おかしいだろ、あのランニングベルト、物凄い勢いで動いているし、氷山動かし、って、本当に氷山だ、雪解け水の滝修行は凍え死ぬ自信がある、たまに氷の固まりも落ちていく、あれ、1つ足りない?オレがふと初代デジワーと照らし合わせながら数えていくと賢さが無い、賢さはそのままなのかと思った時、辺りに霧が立ち込めた

「さて最後に、わざわざミスティツリーズからお呼びしました【ジュレイモン教室】!!あぁ、完璧ですわ」

さらに器具について詳しく説明してくロゼモン、この時最初に感じた違和感が何かはっきり解った、オファニモンは薬で苛めてくるが、ロゼモンの場合は機械で苛めてくるのだ、迎えに来た理由も解った、自分で作ったゲートできちっと転送出来ているかデータではなく自分の目で確認しに来たんだ

「まぁ残念な所はあまりにも強力すぎて成熟期以下のデジモンには使えなくなってしまった所ですかね…さ、アスカ君、最初はどれにします?」

説明が終わりロゼモンが早速オレを実験台にしようとする、待て、今問題発言しただろ、最初はって、全部させるつもりなんだろうか、こんな拷問マシーンを

「とりあえずロードナイトモンは体力をつけろ、と言ってましたが」

「ちょっ、ウォーグレイモン!!余計な事を言うなよ!!」

「体力?なるほど…D−LINKの持続時間が短いのですね?」

「あ、そうです」

それからオレの詳細をぺらぺら話すウォーグレイモン、それを必死に聞きトレーママニュアルに書き込むロゼモン、もしかして特別なトレーニングメニューでも作っているのだろうか

「解りました、今日一日【雪解け水の滝修行】をしてもらいましょう、それからコレを6時間毎に食べて下さい、思いっきり精神を鍛えてもらいます、恐らく攻撃力守備力素早さ、コレはその辺の完全体よりは上でしょう」

「賢さは幼年期並だと思うがな」

「ムゲンドラモンまで…」

ちなみにこれと言うのは挑戦ニンジン、とことんMPに拘っている様だ、数は3本、つまり18時間させるつもりだろうか、冗談じゃない、まぁ味は気になるが

「アスカ、頑張ってくださいね、何とかなれば火もまた涼しいです」

「ちょっと違う…」

結局オレは無理矢理あの修行をさせられる事になり、3人はジジモンの家に行ってしまった、途中抜け出してやろうと企むがジュレイモンがついでに戦術を教えて上げようと言い出し、見張り役が出来てしまった、ウォーグレイモンにもさぼっちゃいけませんよ、と言われてしまう、こうなったらもう逃げられない、靴を脱ぎ中に入る

「うわっ、冷た…コレ無理だって…」

両足を入れるとオレは動けなくなった、冷たすぎる、動かないオレを見てジュレイモンがツルを伸ばす、オレに巻きつけると持ち上げてくれた、あ、そのまま地面に、と思ったが向った先は滝だった

「あぁぁああちょ、ストップ!!まだ心の準備が!!な、待てって、うわ、空気寒くなってる!!ねぇ解るだろ!?コレ危ないって!!あ、まだ挑戦ニンジン食ってない!!ね、だから戻して!!」

体に水が触れる、言葉が『あ』だけになる、しばらくすると言葉が出なくなってくる、最初はガクガク震えていた体の振るえも緩やかになって来る、命の危険を感じてきた、するとジュレイモン、今度は挑戦ニンジンを思いっきり口に突っ込んで来た、凍死の前に窒息死何てイヤだ、オレは残る力を振り絞って挑戦ニンジンを飲み込んでいく、こんな時に味なんて解らなかった

「さて、コレがレポート、よく読んで」

ココはロゼモンの研究室、ロゼモンはウォーグレイモンとムゲンドラモンを座らせると最近の調査の結果をまとめたレポートを渡した、早速読み始める2人、それを見て小さく笑うロゼモン

「コレは…本当だったら大変ですよ…」

「今のボレロの守備力なら問題ないだろうが、数が多いと厄介だな」

中身を読んで青ざめるウォーグレイモン、冷静に事を理解するムゲンドラモンだが危機感ぐらいは感じている

「あのメタルティラノモンXと呼ばれているデジモン、ボレロに大量出現しておかしいと思ってたのです、あの数を人間が集める事が出来るとは思えません、それにあの数を削除したら普通こちらにデジタマとして生まれ変わるはず、それが全く無いのです、このレポートは私の推測ですが、恐らく真実に近いと思われます」

「…デジモンでは無かった、のですね」

「我々の敵は人間だ、デジモンでは無い」

「アスカ…」

ウォーグレイモンが人間と聞き一番に浮かんできた人間の名前を呟く、何処と無く表情も暗くなっている、その言葉を聞き、表情を見たムゲンドラモンは、アイツは我々と同じデジモンだ、とムゲンドラモンなりに慰める、ロゼモンは最初、アスカが誰なのか解らなかったがやがて思い出した

「アスカ君…と言えば」

ロゼモンが自分のレポートをヒラヒラさせながら言う、ウォーグレイモンが、アスカがどうかしたんですか!?と聞き返す、アスカのトレーニングを設定する時に何か気付いたのだろうか、それはムゲンドラモンも思っていた、するとロゼモンは少し笑いながら答えた

「あの、アスカと言う少年…凍え死んでるかもしれません」

「「なんだとぉ!!??」」




続け!!









後書き
今回の投稿、あんまり流れてないんでちょっと気になってしまった事が
最近調子が良く結構話がたまってくる事が多くなりました、そこで次の話を投稿する時
どのくらいの間隔をあけるのがベストなのか
例えば
数日経つとか、どのくらい流れているのか、とか
気になってしまって
他にも連続投稿の時は
一つの記事にすべてまとめて投稿するべきなのか、返信という形で次の話を載せるのか、ある程度の長さがあれば連続投稿が許されるのか

もしそれがルールとして明確に存在するならどうやってそれを決めたのか

ルールを知らない人間が投稿しててすいません、こんなのを後書きに入れるってのもどうなんでしょうか、返信の形でタイトルを変えれば良かったでしょうか、知りたい事は上の話ですけど



今回の話に情報を提供してくださった方、ありがとうございました
そして前回読んでくださった方々にも、ありがとうございました