あ、まだ続くんだ


コレがオレのデジタルワールド!!

ステージ5:敵、そして



「待ってろよぉ!!ルーーーチェモォォォン!!」

こんな叫び声を上げたのはだいぶ前、今日朝一の話で、今はウォーグレイモンの背中で気持ち良くお空を飛んでいる最中だった、ウォーグレイモンは最初、直ぐに終わりますから緊張しなくても良いですよ、と言ってくれたが別に緊張はしてなかった、ただ移動時間が長いと緊張よりもイライラがたまってくる、まぁ移動時間が長いとウォーグレイモンと一緒にいる時間が長くなる、ってのも悪くは無いんだけどな、いつもの背中の位置から見るウォーグレイモンは、顔は見えないが綺麗な赤い髪が風に揺れててかっこいい、もしオレが完璧に力を使いこなす事が出来るようになっても、ずっとウォーグレイモンは背中に乗せて飛んでくれるだろうか、まぁ一緒にスピードを競い合いながら空を駆けるってのも…

「アスカ、今顔がにやけてるでしょう?全く、いつも何考えてるんですか?今回の仕事は簡単な仕事ですが、浮かれてると痛い目にあいますよ?」

むぅ、流石と言うべきなのかウォーグレイモン、顔がにやけているのは間違いないだろう、だがオレだってやる時はちゃんと気持ちを切り替えるさ、ただ時間が余ってた分有効活用しただけ、にしても良く気付くよな、この位置は確実に顔が見えないのに、デジモンだからだろうか

「何でウォーグレイモンはそんなにオレの事が解るわけ?」

「今更何を言ってるんですが、アスカだからに決まってるじゃないですか、私達は今日から正式にパートナーになったんですからね」

「ふ〜ん、オレだから、ねぇ…え、ちょっと待てよ!!今日から正式にパートナーってどーゆー事だよ!?」

ついに来たよパートナー宣言、胸の奥が熱くなってしがみ付く手に力が入る、目からは涙がこぼれそう、頭の中でオレとウォーグレイモンはミミと京の様に回っている、気分的にはDスレイヤーε修正最強でポケット5を入手したぐらい嬉しい(実際入手してないが)決めたよウォーグレイモン、現実世界に帰ったら絶対にウォーグレイモンを育てるよ!!

「え、あ、そう言えば話してませんでしたね、CLOSEは行動する時は必ず二人三脚で行動すると言う事に今日の朝礼で決定したんですよ、まぁアスカは寝てたんで、仕方ないですよね、ちなみにパートナーはオファニモン様の独断で決めました、まぁ私は問題ないんですけどね」

二人三脚、オレとウォーグレイモンの二人三脚、いい響きだ、オレ達無敵の2−TOPになってやろうぜ!!オファニモン様、貴方に初めて感謝します、そう言えばあの薬って、何か効果はあったのだろうか、覚えている事はあの薬を飲んだ瞬間意識が吹っ飛んだ事、今の所オレには何も変化が無いが、無いから忘れよ…うん

「そうかぁ、これからもよろしくなっ、ウォーグレイモン!!」

「こちらこそ、よろしく」

オレとウォーグレイモンはパートナーと言う事を知ったのが影響してきたのかオレはある事に気付いた

「ウォーグレイモン、道に迷ってない?」

「……………」

その頃、とある会話

「遅い、遅いぞ!!どーなってんの?ロードナイトモン、本当に人間がくるのぉ!?」

「その筈ですが…(ちっ、やはりウォーグレイモンだな…)」

「もぉいい!!デュナスモン探して来い!!」

「了解しました(あぁどんどくさ)」

それからオレとウォーグレイモンは結局近くのCLOSE支部に寄って(コレも探すのに時間がかかった)道を聞いてからルーチェモン城に向かう事になった、全くウォーグレイモンの方向音痴がこんな大事な時にも出てくるとは思わなかった、それにオレが教えないとまた間違うし、もぉ何やってんだよウォーグレイモォン、あぁすいませんアスカ、ハハハッ、フフフッ、ハハハハハァ〜

「アスカ、にやけてないで、着きましたよ」

「へ?あ、え?コレが!?」

おっとまたにやけてしまった、無事に着いたか、見てみると地面より空に目が入る、広がる空を大きな雲が覆っているからだ、恐らくスカイシティなんだろうな、がその真下に案内され、見てみるとワープゲートがあった、天空樹だったのかぁ!!ちなみにツリーって読むんだぞ!!太一とネオが激戦を繰り広げ、伝説の古代種、エアロブイドラモンが誕生した場所だ!!

「アスカ、行きますよ、ちゃんと付いて来て下さいよ」

「あ、あぁ、Vテイマーは任せとけ!!」

ワープゲートを抜けると、そこにはやっぱりスカイシティそっくりな宮殿が広がっていた、が、スカイシティかと言われるとそうではない、色が違う、青から情熱的な赤色に変わっている、さらに沈みかけた日の光がより赤を強くしている、なんだろう、日が沈みかけるまで探していたのか何てどうでもいい、コレはもうあの一言しか、あっ、止まらない、止められない!!

「美しい…」

「だろう、コレは私が提案したのだよ、この色に変わってからこの城の防御率は軽く17%上がった、美しいとは、何て罪なのだろうか(この人間、良く解っているじゃないか)」

「ロードナイトモン、わざわざ迎えにきてくれたのか」

「ロードナイトモンか、なるほど…!?ロイヤルナイツ!?」

「迎えに行ったのはデュナスモンなのだが、まぁ気にしなくても良い、ウォーグレイモンの方向音痴は知らないデジモンはいないと言われているほど、デュナスモンもその覚悟があっての捜索のはず、さぁ、ようこそ我が主、ルーチェモン様の城へ、我が名はロードナイトモン、中でルーチェモン様が待っております(デュナスモン、いつ帰って来るのだ)」

やべぇ、いきなりロードナイトモン、貴賓溢れるその風貌、あまりにも美しい、城の主がコイツに見えてきた、話を聞いた所ではデュナスモンまでいるらしい、完璧にフロンティアの世界だ、だとしたらまだルーチェモンは成長期だろうか、だったらいいなぁ、可愛いし、天使だし…七大魔王だったら、まぁ何も無いんだろうな、ウォーグレイモンとロードナイトモンは顔見知りの様だったけどドコで会うんだろうか、CLOSEとはまた別な組織の感じがする、強いて言うならCLOSEとは敵対していて、でも敵じゃない感じ、別の方法で敵と戦っている、オレ達がココに来ているのはその監視、そんな感じもする、そう言えばセラフィモンがそんな感じのことを言っていた気がする、くれぐれも戦争のトリガーを引かないように、なんて事も言われたっけ

「ウォーグレイモン、ルーチェモンってどんな奴なんだ?」

案内される中、オレは出来る限りロードナイトモンに聞こえない様に聞いた、ウォーグレイモンは少し考えると、見た方が速いですよ、と言った、小さいか大きいか聞きたかっただけなんだが、一番重要なんだけどな、だけどウォーグレイモンはどうやらそれ以上は答える気は無いみたいだ、いきなりパラダイスロストでも食らったらどうしようか、簡単に死ぬな、グランドクロスでも簡単に吹っ飛ぶ自信はあるけどな、パラダイスロスとならディアボロモンの方がいいなぁ…、なんて考えてるとウォーグレイモンが急に止まった、気付かなかったオレは思いっきりぶつかったのだがウォーグレイモンは全くこっちを見なかった、緊張でもしている感じだ、前を見てみるとココにルーチェモンがいます、ってのが一目で解る大きな扉があった、ロードナイトモンがノックすると中から『可愛い声』で、入れ、と聞こえた、コレはもう決まった、敵はまだ成長期です!!光子郎さんがオレの頭でそう叫ぶ、だからと言って先制攻撃は出来ない、戦争のトリガーを引く気は無い、扉が開いた

「ルーチェモン様、ウォーグレイモンと人間です、デュナスモンはまだ帰ってきてません(ナイトモン達の捜索隊からの連絡もまだか…どこを探している?)」

ロードナイトモンが道を開けオレ達を前に出す、かなり広い部屋の中、直ぐ目に入ったのは入ってそのまま真っ直ぐの位置に設置されている大きなイス、周りにも輝かしい装飾が施されてて主をさらに輝かせる、その主はやはり『可愛い声』で

「デュナスモンはバカだなぁ」

さらに主は続けて言う

「そっちのオマエが人間だな!?」

イスから降りてオレの直ぐ側まで寄って来た、いろんな角度からオレを観察しているルーチェモンを観察するオレ、やっぱり天使だ、コレが本当の天使系デジモンだと思った、家にぬいぐるみとして置いてもいい、大根デパート探しますよ、それから見飽きたのかパタパタと飛んでイスに戻って行った、オレは見飽きずずっとルーチェモンを見ていた訳だが、それからルーチェモンはオレの目をじっと見て言った

「いいよ、CLOSEと手を組んでも、何でも言う事聞いてあげるよ」

「ル、ルーチェモン様、何を!?(いくらなんでも決断するのは早すぎる!!)」

いきなりな話にオレ達だけじゃなくてロードナイトモンまで驚いている、オレ達はそれが目的でココへ来たはずだからそれはありがたい話なんだが、何か裏があるようにも思える、なんだかロードナイトモンは手を組む気は無かった様にも見えるし

「ロードナイトモン!!ルーチェモンがそうするって決めたの!!もしかして逆らうの?」

自分の事はルーチェモンかぁ、よしよし、何て事を考えているとロードナイトモンは控えめに反論した

「い、いえ、そのような事は…しかしコイツは人間ですよ!?(人間なんぞと手を組む事は…)」

「しつこい!!ルーチェモンはCLOSEと手を組みたいの!!もぉ、お前がいると話しが進まないから出てって!!」

「だそうだ、ロードナイトモンも嫌われてしまったな」

「ぐっ、ウォーグレイモン如きが…(ルーチェモン様ぁあ!!)」

とぼとぼ歩いて部屋を出て行くロードナイトモン、周りは何も無いのだがバラがぼとぼと落ちて行くのが見えた、相当ショックだった様だ、今のお前は美しくないぞ、ロードナイトモン!!

「何だあのロードナイトモン…デュナスモン、ウォーグレイモンが到着したとの報告を受け、帰還しました(ルーチェモン様を怒らせたか?)」

「ん、お疲れデュナスモン」

「おぉ、またもやロイヤルナイツ…デュナスモンもカッコいいぞ…」

入れ替わりに入ってきたデュナスモン、その姿はロードナイトモンには無い別の美しさがあった、青と白ってやっぱいいよなぁ、それからオレ達を見て深いため息をつく、そりゃ、今までオレ達必死に探してたんだもんな、ウォーグレイモンの方向音痴が直っていたらデュナスモンも苦労する事は無かったはず、すまないデュナスモン

「ん?ルーチェモン様(コレはもしや…)」

「あぁ、人間だよ、すごいでしょ?」

オレが人間だと知った瞬間、デュナスモンはオレの視界から消え、周りを探すとルーチェモンの前に立っていた

「ウォーグレイモン、貴様は何を考えて人間などとぉ!!(もはやCLOSEも敵か!!)」

がっと両腕を前に突き出し攻撃態勢に入るデュナスモン、手には既にエネルギーが充填されていていつでも攻撃が可能な状態だ

「止めろデュナスモン、みっともないぞ…何慌ててるんだよぉ」

「し…しかし!!(目の前には人間だぞ!!)」

「目の前の人間はCLOSEなんだって、だから手を組む事にしたの、無礼は許さないぞ!!」

「手…手を組む!?何故人間がいるような所に!!ルーチェモン様、人間は!!(目を覚まして下さい!!)」

「もういい、お前も出てけぇ!!」

「!!??(ルーチェモン様ぁあ!!)」

何だこの展開、重要人物がルーチェモンによってどんどん減らされている気がしてきた、デュナスモンは帰って来て直ぐに追い出されてるし、ルーチェモン、侮れない奴だが、ロイヤルナイツも大変だな、君主がコレじゃ…

「にしてもお前、人間なの?人間でもやっぱ違うんだね、どうせ同じ人間なのにさ、つい最近見た人間はそんなバカ面じゃなかったぞ」

「どーゆー事だよ、ウォーグレイモン…この世界にはオレ以外にも人間がいるって事か?」

オレの言葉を聞いてウォーグレイモンは黙り込む、困っている、代わりにルーチェモンが笑って言った

「ははははっ、もしかしてお前、何も知らないんだね!?そんなので良くCLOSEに入れたな、もしかして騙されてるんじゃないの?セラフィモンは使えそうなコマなら何でも使いそうだしねぇ、使い方が下手なくせにさ、なんだったらこっちで上手く使ってあげようか?」

「ルーチェモン、セラフィモン様はそんな方ではない!!」

「なんだよウォーグレイモン、お前本当にそう思ってるのぉ?この人間何も知らないんだよ?普通教えるもんでしょ?教えるなって命令あったんでしょ?あははははっ!!」

ルーチェモンが涙目になって言う、かなり面白いらしく笑い声は部屋中に響く、ウォーグレイモンは困惑より焦りが見えてくる、言い返せないのか黙り込んでしまった、そしてオレは全くこの状況を理解できていなかった

「あのねぇ、可哀想だからルーチェモンが教えてあげる、この世界の【デジモンの敵】ってのはねぇ、キミと同じ人間なのぉ!!あぁ、言っちゃったぁ!!」

思いっきり笑うルーチェモン、言った意味が理解できるまでかなりの時間を要したと思う、ウォーグレイモンにも何度名前を呼ばれていたのか、敵が人間、オレと同じ人間、悪いデジモンと戦う覚悟はとっくに出来ていた、でも人間と戦うなんて聞いてなかった、落ち着いて考えた結果、オレはある結論にたどり着いた

「アナログマン!?」

「「はぁ?」」

ルーチェモンとウォーグレイモンが同時に言った、その言葉が出てくる気持ちはよく解る、この後オレはアナログマンについて長々と説明をしてやった、奴が敵だったとは…やる気が出てくるじゃないか!!




続け!!








後書き
長かった戦い…(小説を書くと言う戦い)
危うくいつの間にか消えるところでしたよ
前回感想を下さった方々、お待たせしました…
まぁ自己満足でどんどん出す予定ですが…(どんどんは無理
WG「小説が書けないときってどうするんですか?」
アスカ「さぁ…オレ小説書かないし」
WG「今まで何してたんでしょうね?」
アスカ「…何してたんだ?」
すいません…忙しくて(多分