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コレがオレのデジタルワールド!!

ステージ4:CLOSEにようこそ!



オファニモンがオレに無理矢理劇薬を飲ませてから次の日の午後、やっと目を覚ますことが出来たオレを待っていたのは会議だった、会議と言ってもウォーグレイモンが言うには簡単な報告だけだと言っているが、実際報告する事は、オレ達が取って来たA2についてと最近の敵の動き、そして神殿に現れたメタルガルルモンXとメタルガルルモンについてと結構重要な事ばかりで簡単に会議は終わらなかった、と言うかまだ終わりそうに無い…

配置はこうだ、円形の大きなテーブルで扉から見て一番奥にセラフィモン、その右にオファニモン、セラフィモンの左側は空席でそこには本来ケルビモンがいるはずなのだが現在出張中、が、この部屋に三大天使が2体も揃っている、感動するしかない、オファニモンの横も空席なのだがそこにはメタルガルルモンが入る、何故いないのかは後で話そう、それから空席のケルビモンの横はあの無限龍、ムゲンドラモンがずんと座っている、その横にウォーグレイモン、それからオレが座る、オレの横が空席なのはメタルガルルモンだ、ムゲンドラモンが座っているイスはどんな物か気になるがメタルガルルモンってどうやって座るのだろうかとても気になる、おぉ待てよ、オレがココにいるのはちょっと変じゃないか?そんな意見も口から出る暇もなく会議は始まった

「行方不明だったメタルガルルモンですが、ゲート0017の閉鎖中、敵に捕まったメタルガルルモンは何らかの方法で洗脳を受け敵の支配下に置かれた、洗脳方法は本人も解らないとの事です、その後あらゆる場所で我々CLOSEの妨害活動を続け、…あ、コレ私の部隊も被害受けてますね…詳しい場所や被害は手元の資料を見てください、さらにはアスカの命とA2を狙い神殿に現れた、が、A2とD−LINKに成功したアスカに返り討ちにされ、洗脳が解かれた、と言う事になります、次に、現在のゲートの状況なのですが、現在確認されているゲートは128箇所、その内閉鎖未完了なゲートは0017を含め91箇所です、今日の予定では103、122、127の3箇所ゲートを閉じる予定です、一度閉じたゲートが再び開いたとの報告はありません、ついでにメタルガルルモンなのですが…」

「その事はよろしいです、座りなさい」

メタルガルルモンがいない理由を話すが、ウォーグレイモンから聞いた話では、ウォーグレイモンとオファニモンに全てを話した後、やはり疲れが取れないなとこぼした言葉をオファニモンに聞かれてしまい、今薬を飲まされうなされているらしいのでウォーグレイモンが代弁している、ウォーグレイモンがメタルガルルモンがどうしているかを話そうとした時オファニモンがそれを止めた行動でオレは確信した、しっかし報告書を読むウォーグレイモンもカッコイイ

「報告ご苦労、内容から察してアスカ君、どうやらキミのおかげでメタルガルルモンは生きる事が出来る様だ、ありがとう」

ウォーグレイモンに見とれていたオレに急に話し掛けてきたのはリーダーっぽい位置に座っているセラフィモン

「へ!?あ、いえいえって…でもオレ…何も覚えてないんですけど…」

メタルガルルモンを救ったという話を何度も聞くが記憶が無い以上実感が無い、メタルガルルモン本人がそう言っても何だか物足りなかったし、

「しかし君の力はメタルガルルモンを救ってくれた、コレは事実なのだよ」

「は…はぁ…」

「そこで私は1つ提案がある」

セラフィモンが席を立ち皆の注目を集める、そこでって言うのはオレがメタルガルルモンを救った事からだろうか

「彼を今日からCLOSEに入れてみてはどうだろうか、彼の戦力は恐らく究極体レベルはあると思われる、彼が戦闘に加われば敵に洗脳されているデジモンを救う事も出来る、何か意見がある者は言ってくれ」

「セラフィモン様、それはいくら何でも早過ぎます、アスカにはまだ経験が足りません!!」

意見を出したのはウォーグレイモンだった、意見を聞いて考えるセラフィモン、だがセラフィモンが返事を出す前に別の意見がムゲンドラモンから出てきた

「はっ、教育係の意見は経験が浅いから隅で特訓でもさせとけと来たか、俺から見ればソイツは使えなさそうだから反対するがな」

「何だとっ!?」

「特訓している暇もなければ強くなる見込みが無いと言っているのだ、あんな貧弱な体で何が出来る、その辺の成長期の方がまだ強そうだがな、メタルガルルモンの時も、D−LINKに成功したのではなく、A2に乗っ取られただけじゃないのか?」

「乗っ取られていた…」

ムゲンドラモンの言葉が頭の中で繰り返される、もしかしたらオレの力は弱くてただA2の…つまり…パラサイモン状態な訳なのか?結局オレは、オレ自身は何も出来ないって事なのか?最後はA2に完全に乗っ取られて世界を救うのはオレじゃなくてA2って事になるのか?そんなの…そんなの…

「そんなのゴメンだ!!もうオレを足手まとい何て言わせない!!CLOSE!?今すぐ入ってやるよ!!ついでにA2もD−LINKの力も上手く使える様になって!!どんな敵も全部倒してこの世界を救ってやるんだ!!」

「キサマに出来ないと言っているのだ、CLOSEを甘く見るな、勝手に死なれるとこっちも困るんだ」

「!?…っ!!」

机を思いっきり叩き立ち上がってしまったオレ、オマケにイスまで倒してしそのまま部屋を飛び出してしまった、行き先は解らなかった、あそこにいたくなかった、ただムゲンドラモンから逃げたかった

「ア…アスカ!?」

「待ちなさい、今は1人にさせるのも面白いですわ」

飛び出したアスカを追いかけようとしたウォーグレイモンを止めたオファニモンが小さく笑う、セラフィモンは困った感じで言った

「ムゲンドラモン、いくら芝居でも言い過ぎだったのではないか?」

「そんな事は無い、実際にA2に飲み込まれる話も記録に残っている、しっかし…あれくらいでキレていたらコレから先、騒がしくなりそうだな」

「で、アスカ追いかけなくていいんですか?ボレロは広いです、迷子になったら大変です…」

「お前はイツまでも心配性だな、いくらココが広くても直ぐに見つかる、お前の方向音痴には誰も敵わん」

「今はアスカ第一何でね」

アスカがいなくなった途端空気が入れ替わったかのように会話の内容が変わる、今にも戦闘を始めそうなウォーグレイモンとムゲンドラモンをオファニモンが止め、セラフィモンはそれを見て笑っていた

「それでは皆、彼をCLOSEに入れても」

「あぁ、異議は無い、向こうから入ると言われたしな」

「無理矢理な気もしましたけど、私は最初から構いませんでしたわ」

「…アスカが…そう言うのなら」

「それでは、会議を終了する」

会議室を飛び出し出口を探して走り回っているオレは、いつの間にか迷子になっていた、ココはドコだ、周りにはデジモンすらいない、そんな奥まで来たのだろうか

「畜生…1人じゃ外にも出られないのかよ…」

どうせなら別の場所で迷子になりたかった、会議室から飛び出してボレロの中で見つかるなんてダサすぎる…

「あぁ…何でオレ飛び出しちゃったんだろう…」

はぁ、と思いため息を出していると涙も出てきそうになる、オレって情けねぇ〜!!

「ア…アスカ様ですか!?」

そこにいたのはメタルガルルモンだった

「お、おい、大丈夫なのか?…オファニモンに飲まされたって聞いたんだが…」

「あ、自分はもう大丈夫です、それよりアスカ様…どうしたんですか?こんな所で」

「聞いてくれよぉ〜」

オレはあの会議室で起きた事を全てメタルガルルモンに愚痴った、メタルガルルモンXとの戦闘、その後のオファニモンの劇薬、それからさっきの会議、ムゲンドラモンの言った言葉、消えた記憶、長々と話していたが、メタルガルルモンは嫌がる事無く全て聞いてくれた

「アスカ様、逃げてるだけじゃ何も出来ませんよ」

「だよなぁ…でもどうしたらいいのか解んねぇんだよ…」

「そんなの簡単ですよ」

「え!?」

オレが悩んできた事を簡単だと言ったメタルガルルモン、ぜひとも教えて欲しい所、オレはメタルガルルモンの前に正座し目を見つめた、あ、メタルガルルモンもカッコいい、蒼いボディに仕込まれた数々のミサイル、一斉発射をする姿を想像するだけでも体が痺れて来る

「A2に、オメガブレードに聞いてみればいいのですよ、アスカ様のD−LINKの力で、きっと答えてくれますよ、力なんて使わなくてもいいかもしれません、ただ呼びかければ良いんです、そうすればオメガブレードはいつでも答えてくれるはずです、アスカ様は、オメガブレードに選ばれたのですから」

最後にニッコリ笑うメタルガルルモン、そうか、そこに答えがあったのか、全然考えなかった、古代のデジモンが戦った記録が残ってるのならオレの戦った記録もあるかもしれない

「ありがとう、メタルガルルモン」

オメガブレードのペンダントを握り締め強く思う、目を閉じて集中する、すると手の中でオメガブレードが熱くなってくるのが解った、コレがD−LINKなんだろうか、教えて欲くれオメガブレード、閉じた目の中、暗い世界から白い光が伸びてくる、光源は…

「オメガブレード…」

その瞬間、オメガブレードが見えた一瞬で、オレの記憶が全て戻った、そしてある【パスワード】が浮かんだ、それだけで終われば良かったのだが

「!?…いっ…何だ!?コレ…がぁっ!!」

急に起きた激しい頭痛、痛みに耐えられないオレは床に倒れる、それでもまだ続く頭痛、情けない声を出しているオレを見てメタルガルルモンが誰かいないのか、と叫ぶ、あんまり大きな声を出さないでくれ、響くんだよな、お構い無しに痛みはどんどん増してくる、ついには激しい痛みでオレは気を失ってしまった

「…!?アスカ様!!アスカ様ァァ!!」

「……ココは」

目が開くとオレは全く別の世界にいた、デジモン達が目の前で争っている、アレは…あのデジモンは、オレはそのデジモンを見て確信した、この世界はまだロイヤルナイツもいない古代のデジタルワールド、遥か昔のデジタルワールド

「白帝竜…インペリアルドラモンパラディンモード…コレは、オメガブレードが見せているのか?」

白帝竜の周りにいるデジモンは誰なんだろうか、知らないデジモンだがかなりの数だ、けどそのデジモン達は簡単に白帝竜に殺されていく、上半身が無かったり胸に穴が開いてたり、様々な死体が転がる中白帝竜は戦っていた、白帝竜以外のデジモンがいなくなるにはそんなに時間はかからなかった、広がる戦慄の光景、オレの口にすっぱい物がこみ上げて来た

「コレも…知ってなきゃいけないのか…」

オレが落ち着くと白帝竜は空高く飛び上がる、するとオレの体も勝手に浮き上がる、その辺の山より高い位置に止まる白帝竜、オメガブレードを消し、ポジトロンレーザーを胸にはめ込む、まさか

「ギガデス!?」

放たれたエネルギーはさっきまで戦っていた場所に着弾、激しい爆風と爆音が包み込み、やがて着弾地点は消え去った、殺されたデジモン達は分解される前に消された…始まりの町で生まれ変わる事も無いの…か?全て終わった事を確認した後、白帝竜は何処かへ飛び去ってしまった、茫然と立ち尽くしていると胸のオメガブレードが光りだした

「あぁ、オレも頑張るよ…」

この世界でオレは、何かを教えてもらった気がした

それから目を覚ましたのはまたあの病室だった、そしてやっぱりオレの直ぐ側にはウォーグレイモンがいた、まぁ他にもセラフィモンがいたのだが

「何て顔してんだよ、ウォーグレイモン…」

「だってアスカが…」

はぁとため息が出てくる、心配しすぎだってウォーグレイモン、まだこれからだってのに死んでたまるか、オレとウォーグレイモンは熱く抱き合っているとドア付近に座っていたセラフィモンが立ち上がった、その時オレはある事を思い出した、オレ会議を途中で抜け出したんだった…

「アスカ君」

「はっ、すいませんでした!!」

「何を謝っているのだね?会議を抜け出した事かい?それともキミを運んできたメタルガルルモンがまた倒れてしまった事かい?どっちにしてももう良いんだよ、キミが正式にCLOSEに入ると言ってくれたらね、答えはもう聞かなくても良かったかな…会議前とは別人に見えるのだが、それから、もし次に謝る時があるならそれはキミが死んだ時だ」

ウォーグレイモンが目をそらしセラフィモンが微笑む(様に見えた)そしてオレはFIRE!!

「オレは…CLOSEに入れたんだ…やったぁ!!コレでウォーグレイモンと一緒に戦えるんだな!?」

「アスカ…」

「あぁそうだよ、おめでとう、それでは早速だが任務に就いてもらう、キミとウォーグレイモンでルーチェモンの城に行って欲しいのだが」

そう言えばオレはまだCLOSEの活動内容を知らない、おまけにいきなりルーチェモン、あのロイヤルナイツも出てくるかもしれない、が

「何でもやってやるさ!!な?ウォーグレイモン?」

「アスカが言うのなら…そうしましょう…」

なんだか元気が無い、オレがCLOSEに入るのが嫌なのだろうか、またオレが危険な目にあうからと心配してくれているのだろうか、もしそうだったらどうにかしてその心配を取り払ってやらなきゃ、俺が強くなって、心配性を治してやるんだ、それからウォーグレイモンに後ろは任せた、何て言ってさ、ウォーグレイモンがピンチな時には、ウォーグレイモンに手を出すな、何て言ってさ、それから、それから…

「は…はははっ、あははぁ〜…」

「アスカ、顔がにやけてます」

「へ?あ、んん…失礼」

それから今日はゆっくり休み、オレとウォーグレイモンは明日、CLOSEとしてルーチェモンの城に向かうのであった




続け!!








後書き反省会
「今回ちょっと間が多かったな、何してたんだ」
「きっと色々と急がしかったんですよ」
「でも一気に書いていないから話が途中でずれてないか?」
「ですかね?私は大丈夫に見えたんですけど」
「いや、変だって」
「じゃぁどうすればいいと思います?」
「デジワーXをすればいい!!」
「………え?」

「「次回もこのチャンネルに!!D−LINK!!」」

おはよう、こんにちは、こんばんは、D輔です
今回も無事投稿できたのは前回感想を下さった方々のおかげです
何でだか見るだけで元気が出てくるものですね、ホント助かってます
続きがどうなるのかオレは解らないんですががんばります
後書き、相変わらず何を書いているんだか、解らないなぁ
ネタバレは無しね、先に後書き読む人、たまにいるらしいから

次回も待ってくださると嬉しいです

誤字脱字意見感想文句、いろいろ待ってます