コレがオレのデジタルワールド!!

ステージ2:D−LINK



メタルマメモンXとの戦闘後、ウォーグレイモンとの無言のフライトが続き、重い空気を終わらせたのは目の前に現れた大きな要塞のような建物だった

「アスカ、アレは私達デジモン最大の砦ボレロです、あそこでアスカをデジタルワールドの呼び寄せたのです」

最大の砦と言ってるだけはあってボレロの上には降り注ぐ日光を遮るような数のメガドラモンが飛び回っている、下にはボレロを囲むようにメタルティラノモンが配置されている、一応言っておくがXじゃ無いぞ

そのうち一匹のメガドラモンがこっちに気が付きメガハンドからジェノサイドアタックの代わりに信号弾が放たれる、すると旋回していたメガドラモンが6匹こちらに飛んできてオレ達の前後上下左右の位置にピッタリ止まっている

「護衛にしては大げさだな…」

「私も前から思ってました…」

ヘリポートの様な場所に降ろされるとナイトモンが出迎えてくれた、本物ってカッコいい

「ご無事でなによりです、ウォーグレイモン様…」

おい、オレには挨拶すらないのか、オレのむすっとした表情をチラッと見たナイトモンは特に何も反応を示す事無く、ウォーグレイモンに告げた

「マミーモンからです、このニンゲンがリアライズしたのとほぼ同時刻、遺跡の中からA2が出現した、との報告がありました」

「出現?発掘ではなく?」

ウォーグレイモンが聞き返す、もうオレは眼中に無い様だ、何だかナイトモンに嫉妬心が芽生えた、畜生、今すぐFocusを歌ってもいい気分だ、それよりA2って何だ、聞いた事がない

「はい、詳しい事はまだ報告されてません、ただA2が出現した、という報告を受けただけです、どうなさりますか?」

ウォーグレイモンは少し困惑した顔をしてオレの顔を見る、視線に気付きオレもウォーグレイモンの顔を見る、その瞬間ウォーグレイモンはため息をついた

「な、何だよウォーグレイモン!!」

「少し時間をくれないか、アスカにはまだ何も話していない」

ウォー…グレイモン?

「は、了解しました、しかし急いだ方がよろしいかと思います、ルーチェモンも動いているようです」

「…確かに、急いだ方が良いかもな……アスカ、ついてきてください、話があります」

「あ、あぁ、…!?待てよウォーグレイモン!!」

ウォーグレイモンの歩くスピードはやけに速かった、A2にルーチェモン、それからオレがデジタルワールドに呼ばれた理由、色々聞かなきゃいけない事は多そうな気がした

ドコに行くのかと思えば大きなエレベーターに来た、中に入り扉が閉まる、普通降りたい階のボタンを押すのだがボタンがない、ウォーグレイモンに聞いてみると、あぁ、直通なんですよ、と言われた、着くまで時間があるからと言われオレが聞きたかった事を色々と話してくれる事になった、ただし質問は話が終わってからだと言われた

「まず最初に、アスカがこの世界に呼ばれた訳を教えましょう…それはアスカにD−LINKの力があるからです、その力はさっきナイトモンが言っていたA2と関係があります、A2とは古代武器Ancient Armsの略で、古代デジタルワールドに生きていたデジモンが使っていたと言われています、D−LINKはその力を持つデジモンがA2とリンクする事により古代のデジモンの力を使う事が出来るようになると言う、極めて珍しい力のことなのです、それがアスカにはある、はずなのです、それで今私たちは出現したA2を手に入れるために遺跡に向かう所なのです、解りましたか?」

一気に言われて、頭の中が混乱する、頭がクラッシュ燃える〜

「えっと…オレにはD−LINKって力があって、でD−LINKその力を持つデジモンがA2…古代武器とリンクして古代デジモンの力が使えるようになって…いまA2を取りに行ってるって事で…!?待てよ、オレ!?」

「はい、アスカは」

「デジモンッ!?」

「ビンゴっ♪」

心がフリーズ…オレには再起動の時間が必要だった

「アスカ…大丈夫ですか?」

オレが目を覚ました時には既にエレベーターは最下層についていた、結局ウォーグレイモンに担がれてエレベーターを出て、オレが目を覚ますまで待っていた様だ

「ビックリしましたよ、いきなり倒れるんですから…疲れているのでしたら今日は止めておいてもいいですよ?」

「だ…大丈夫、オレはデジモンだから」

オレは何故倒れてしまったのか解らなかった、自分がD−LINKとか言う聞いた事もない力があるから?今すぐA2を取りに行くからか?違う、多分自分がデジモンだと解って…

「ショックでしたか…」

「少し…ほんの少しな…」

ほんの少しのショックで倒れるほどオレはやわじゃない、ただウォーグレイモンの目の前でデジモンだったのがショックでした何て言える訳が無かった、そこまでオレは混乱してなかった

「あら、目を覚ましましたの?」

ドコからか声が聞こえる、優しい声だ、声の主はウォーグレイモンの目線の先に居た

「オ…オファニモン様…」

「オファニモン!?」

三大天使降臨!?まて、アドベンチャーは序盤だぞ!?

「貴方がアスカね、聞いたわよ、自分がデジモンって聞いたとたん失神しちゃったんですって?まぁ人間にも可愛い所があるのね、マミーモンに会わせたくなくなっちゃったわ」

「困りますオファニモン様」

「あらウォーグレイモン、貴方も疲れているんでしょう、大丈夫よ、ちゃんと2人分用意してきました」

じゃーんと言い両手をオレとウォーグレイモンの顔の前に突き出す、手にはなにやら怪しい色をした液体の入った牛乳ビンが握られていた、直感で解る、コイツは危険だ

「はい飲んで、貴方達が一番最初の被験者になるの♪光栄でしょ?」

「被験者!?」

「アスカ、飲んではいけません、オファニモン様、これから私達はディメンションを使い遺跡に行きます、邪魔しないで下さい」

「だから飲んでおきなさいって言ってるんじゃない、疲れも意識も吹っ飛ぶわよ〜」

「「意識が飛んだら困ります」」

「まぁ、仕方ないわね、帰ってきたら飲んでね、約束よ」

「解りましたから、覚えていたら飲みましょう、良いですね、アスカ?」

「あ、あぁ、覚えてたら…な」

オファニモンの事は忘れよう、何のためにオレが倒れたのか解らない、別に倒れなきゃいけなかった訳じゃないんだけど、取り合えずオファニモンのことは置いといてオレとウォーグレイモンは足を進める事にした

「アスカ、アレがゲート:ディメンションです、あれを使えば」

「解ってる、デジワーXと同じような物なんだろ?」

「……本当に解ってます?」

自信満々に言うオレ、解る、アレはデジタルワールドのどこにでも繋がっているゲート、それはとにかく大きく、本当にココが地下と言う事を忘れさせてしまう様な大きさ、と言うよりこのフロアが広い

「こちらです、ついて来てください」

行き先には2つのゲートがあった、その奥には大きな柱が建っている、恐らくアレがディメンションの本体なんだと思う、右はデジワーXに出てきてそうな円、左は何だか冷蔵庫ぐらいの大きさの箱?だった、かなり気になりそっちの方へ足を運ぶとウォーグレイモンに止められた

「アスカ、そっちは武器食料専用ですよ、デジモン専用はこちらです」

武器や食料専用、しかしどうやって送るのか、見てみたいがウォーグレイモンは既にゲートの中で待機、オレも急いで中に入った、するとデジワーXの様にゲートが輝く

「なぁウォーグレイモン、もしデジモン以外の物をこのゲートで送るとどうなるの?」

「…恐らく、分解はされますが再構築されず、ゲート内をばらばらになって彷徨い続けるでしょうね、実際見たことは無いので解りません」

「あ、聞かなきゃよかったかも…」

「大丈夫ですよ、アスカはデジモンですから、でないとこの世界にアスカを連れてくる事は出来ませんしね」

準備が完了したのかゲートの輝きが増す、ウォーグレイモンが右手を上げサインを送る

「さぁ、行きますよ」

「わぁ、ちょ、心の準備が!!」

「もう待てません」

にっこり微笑むウォーグレイモン、畜生、デジタルゲートオープン!!選ばれし子供達出動!!…そう言えば何でウォーグレイモンはビンゴなんか言ったんだろう、そんな事を考えている間、オレはいつの間にか強く目を瞑っていた

「アスカ、もう目を開けてください、着きましたよ」

「ん、オレ大丈夫?」

「アスカはデジモンですから大丈夫ですって」

オレはウォーグレイモンを信じてゆっくり目を開ける、直ぐに体に異常が無いか確かめる、OKオレ、いつでも行ける、しかし差し込む日が眩しい、右手で影を作り周りを見る、さっきとは待ったく別の風景が広がっている、足元にはゲートの痕跡すらなく土で出来た地面があった、どうやらあのゲートは一方通行のようだ、もしかしたら帰り専用は別の場所にあるのかもしれない、この辺もデジワーXに似ている気がする

「暑いなぁ…まるでドライランドみたいだ…」

「残念ですが、ココはドライランドではありませんよ、まぁ地名はありませんが、通称遺跡です」

「オレの始まりの町って感じな訳なんだが…名前が無いってのは残念だな」

「まぁ気にしないで下さい、さ、行きますよ」

到着地点からそう長く歩く事無くその遺跡は見えてきた、何だか神殿の様な感じだ、異様なオーラを感じる、入り口を見ていると吸い込まれそうな感じ、正直入りたくない、入りたくない理由は他にもあり、遺跡の半分はまだ埋まっている様に見えるからだ

「お、ニンゲン!?待ってましたよ〜コレがデジニンゲンかぁ、おぉすげぇ〜おいウォーグレイモン、ちょっと持って帰っていいか?」

「持って帰るって、ちょ、どこ触ってんだよ!おいウォーグレイモン、何とかしてくれよ」

「持って帰って言い分けないでしょ、話してください」

なんとか引き離そうとするウォーグレイモン、ベタベタ激しく触ってくるデジモンはマミーモン、このままだとミイラ取りがミイラだ

「ま、冗談はさておき、早速中に入ってもらう、ミノタルモンが作業してるけど気にしなくていいから」

着いて来いって感じで歩き出すマミーモン、大丈夫なのか心配だが先にウォーグレイモンが歩き出したので仕方なくオレもついて行った、確かに中ではミノタルモン達が岩を自慢の削岩機でガンガン削っていた、音がやかましい

道は真っ直ぐ続いている、今歩いている場所は神殿の廊下だろうか、にしては大きすぎる、人間サイズより大きなデジモンが使っていたのだろうか、ミノタルモンが余裕で歩き回れるのだからココの持ち主は大きいに違いない

「ココだ、見えるだろ、あれが急に現れたんだ、まるで最初からそこにあった様に地面に突き刺さってやがる」

急に道がなくなり行き止まりになる、そこは円形のホールのような場所、穴の開いた屋根から光が差し込み、急に現れたという物を照らしている、A2である

「あれは…」

見覚えのある形と色、大きさはだいぶ違うが間違いなくあれは

「オメガブレード…オメガブレードじゃん!!」

「おぉニンゲン、あのA2の名前を知ってるのか」

「当たり前だろ、アレぐらいテイマーの常識だ!!それからオレはアスカだっ、この世界を救う人間、またはデジモンの名前だ、コレくらい覚えとけ!!」

そんな事を言いながらオレの足はオメガブレードに向かって走っていた、オメガブレードにまであと数メートル、そんな時

『遺跡警備隊より入電、遺跡の上空より正体不明のデジモン、数1の接近を確認、総員、直ちに作業を中止し、速やかに指定の位置につき警戒態勢に入れ』

「敵襲?こんな時に」

「上空で発見?警備は何やってんだっ!!」

ウォーグレイモンが急いでオレに駆け寄りマミーモンは文句を飛ばす、オレはオメガブレードに手を伸ばす、そしてまたその時

「もう来たのかっ!!」

ウォーグレイモンがオレを抱えて後ろに飛ぶ、1秒も立たないうちにオレがいた場所には天井が崩れてきた、さらにはその上に全身武器庫の獣が降って来た

「マミーモン、アスカを頼む!!」

ウォーグレイモンはいきなりオレを投げ飛ばした、それを見事にマミーモンがキャッチ、冷や汗をかいたがマミーモンも冷や汗をかいていた、目をウォーグレイモンにやると、既に敵に突っ込んでいた

「うぉぉっ!!」

ドラモンキラーを振りかざす、一振り全滅!!なんて思っていると軽くかわされる、が、すかさずウォーグレイモンは体を捻り回し蹴りで追撃、コレは見事に決まり敵は地面に叩きつけられる

「ウォーグレイモンVSメタルガルルモン…無印を思い出すぜ…」

「メタルガルルモン?あの敵が?」

マミーモンが少し驚いて聞き返してくる、そう言えばココのデジモンは赤枠を全く知らないように思える、オレが見間違うわけが無いと説明してやると(ついでに無印も少し)マミーモンは大声で叫んだ

「ウォーグレイモン!!そいつはメタルガルルモンだ!!」

「何!?」

ウォーグレイモンの動きが一瞬止まる、その瞬間を逃す事無くメタルガルルモンXが肩のレーザー砲を放つ、直撃だった、ウォーグレイモンの体が吹き飛ばされる、さらに追い討ちをかけるようにメタルガルルモンXの全身に隠された砲門が開く、決める気だ

「グレイクロスフリーザー!?逃げろウォーグレイモン!!まずいよマミーモン!!」

「解ってらぁ!!」

マミーモンが腕の包帯を伸ばす、真っ直ぐメタルガルルモンXに伸び、全身をあっという間に締め上げる、が、隙を突いたといえ相手は究極体、簡単に包帯は引きちぎられる、さらには肩のレーザー砲がこちらに向けられている

「うわ、後は頼むぜ、D−LINKの力を持つ人間さんよ」

いつの間にかマミーモンはオレの前に仁王立ちし、レーザーの直撃を受けた、オレの盾になったんだ

「マミーモン!?何で…」

返事が無い、完全体が究極体の攻撃を受けて平気なわけが無いのは解らない事も無いが、こうもあっさり目の前でやられていくともう残るものといえば恐怖だけだ、もう守ってくれるデジモンは居ない、自分で戦うしかない、でもどうやって?その時

「アスカ、受け取れぇえ!!!!」

メタルガルルモンXがこっちを見ている間にウォーグレイモンがオメガブレードごとを地面を抉り飛ばしていた、するとウォーグレイモンは力尽きたのかそのまま地面に倒れてしまった

綺麗な弧を描きながらオメガブレードはオレの目の前に突き刺さる、直ぐにオメガブレードを抜き…

オレの意識は電源を切ったかのようにぷつんと切れた

「D−LINK、オメガブレード」

アスカの声は、静かに神殿内に響いた




続け!!





後書き!!
前の投稿時後書きを何行開けて投稿してたか忘れたD輔です
こんなペースで進んでいくのは奇跡に近いスピードなんですが内容は大丈夫でしたでしょうか

注意:後書きは一切小説の内容には触れません

とりあえず疲れた事を覚えてます(イキナリナンダ
あぁデジワーXでウォーグレイモンにDスレイヤー以外装備させるなんて考えられませんよ(ネタガナイノカ?
だって後書きだぞ!!唯一オレが出てくる場所だぞ!!(デテクルナ

ココに投稿してるたくさんの方々は一体どうやってネタをかんがえてるんでしょう、とても気になります、できれば参考になるようなコメント欲しいです…(ネタッテイウナ
皆さん後書きって何かきます?(ヨメバイイジャン

で…マジネタ無いんでココで終了、無駄話…
意見感想文句誤字脱字、いろいろと待ってま〜す

最後に、前回感想を下さった方に(名前って出していいのだろか…
ありがとうございました、今回も楽しんで下されば嬉しいです